私は10代後半の頃、自分なりの人生設計を描きました。30歳・40歳・50歳・・・と、常に10年後の自分のあるべき姿と、そのための目標設定ができたことが、今思えば本当に良かったと思います。「絶対にそうなる！」と信じて疑わない。あとはそれに向かって突き進むことで、途中、余計なことを考えずに済むからです。

とはいっても、行く手には容赦なく厄介な問題や障害が降りかかってきます。愉しいことより、辛く厳しいことが圧倒的に多いです。しかし、それらのひとつ一つを取り除いていくことが仕事であり、人生。逃げても同じこと。

幸いにも、これまで各年代毎の目標はほぼクリアできました。それも守るべき家族や仲間の支えがあったからこそです。現在のホテル経営は、計画には全く無かったことでしたが、独立していることは当初の人生設計通り。

一方、人生には時として「まさかっ！」ということも起こります。平成28年熊本地震が、まさにそれでした。いろんなことや考え方も一変しました。しかし、「あの経験が、その後の自分にとってはよかった」と思えるときがきっと来ると信じ、これからも前を向いて、未来をみつめ歩んでいくほかはありません。

そして、同じ歩むなら、覚悟を決めて、しっかりと歩みたい。
まなざしはできるだけ遠く、志はできるだけ高く、しかし、足取りは無用に急ぐことなく着実に。人間も、そして企業も、そうありたいと思うのです。

代表取締役社長　川上広明